若者向けアパレルブランドを次々と成長させ、30歳で株式上場を実現した株式会社yutoriの代表取締役社長・片石貴展(かたいし・たかのり)さん。
2026年8月には、テレビ朝日のポッドキャスト番組『アルコ&ピースの#文化人が1番やばい〜Produced by しくじり先生〜』で語った高校時代のエピソードが紹介され、再び注目を集めました。
片石貴展さんは現在、32歳という若さで年商142億円を超える企業を率いています。しかし、高校2年生の頃までは成績が学年の下から10番以内だったといい、最初から順風満帆だったわけではありません。
成績が“ほぼビリ”だった高校生は、どのようにして明治大学へ特待生として進学し、アパレル業界最年少の上場社長になったのでしょうか。
そこで今回は、
片石貴展さんのプロフィールと学歴
高校時代の成績や古着との出会い
yutori創業から最年少上場までの経歴
3つの観点から詳しくご紹介します。
それでは、早速本題に入っていきましょう。
yutori社長・片石貴展は何者?プロフィールと学歴

片石貴展さんは、若者向けアパレルブランドを展開する株式会社yutoriの創業者です。
1993年に神奈川県で生まれ、公文国際学園中等部・高等部を経て、明治大学商学部を卒業しました。
公文国際学園は神奈川県横浜市戸塚区にある中高一貫校です。「自主自律」を教育理念に掲げ、寮も備えた学校として知られています。
片石さんは同校を卒業後、センター試験利用入試で明治大学商学部に特待生として合格しました。大学卒業後の2016年4月には、モバイルゲーム事業などを展開するIT企業・株式会社アカツキへ入社しています。
株式会社yutoriの公式役員プロフィールでも、2016年にアカツキへ入社し、2018年4月にyutoriを設立して代表取締役に就任した経歴が確認できます。現在も同社の代表取締役社長を務めています。
yutori公式・役員プロフィール
大学時代は勉強だけに専念していたわけではなく、アカペラサークルに所属し、音楽活動にも力を入れていました。
周囲から十分に評価されていなかった歌唱力の高いメンバーに声をかけ、グループを結成。そのグループが人気を集めた経験から、片石さんは「才能がある人が正しく評価されているとは限らない」と感じたそうです。
さらに、SNSを利用してバンドを宣伝する中で、マーケティングやセルフプロデュース、組織をまとめるリーダーシップも学びました。
大学時代の音楽活動は一見するとアパレル経営とは無関係に見えます。しかし、才能のある人を発掘し、SNSで魅力を広める経験は、現在のyutoriのブランドづくりにつながっていると考えられます。
KUMONインタビュー・後編
片石貴展の高校時代|成績ほぼビリから明治大学の特待生へ
片石貴展さんは、高校2年生の頃まで学年成績が下から10番以内だったと明かしています。
高校時代には応援団長を務めるなど、勉強より学校行事や友人との活動に熱中するタイプだったようです。
その一方で、応援団長を務めた後に周囲から一時的に無視されるという、苦い経験もしたといいます。
成績だけを見ると大学受験に苦戦しそうですが、片石さんは高校生活の後半から勉強へ集中。受験まで残された時間を考え、科目数が比較的少ない私立文系に目標を絞りました。
ただ長時間勉強するのではなく、最初に各教科の先生へ勉強方法を聞き、合格するための戦略を立てたそうです。
その結果、センター試験では学年1位を獲得。センター試験利用入試を通じて、明治大学商学部へ特待生として合格しました。
高校2年生までの成績が下位だったことだけを見れば、“落ちこぼれからの大逆転”といえるでしょう。ただし、その成功は偶然ではありません。
目標を私立文系に絞り、詳しい先生に方法を尋ね、限られた時間を必要な勉強へ集中させるという戦略性がありました。この「まず勝ち筋を考えてから行動する」という考え方は、その後の経営にも生かされているように見えます。
高校2年生で原宿の古着文化に出会う
片石貴展さんがファッションへ関心を持ったきっかけは、高校2年生のときに友人と訪れた原宿の古着店でした。
一点物の服を探す面白さだけでなく、店員から1980年代の音楽や洋服にまつわる背景を教えてもらい、古着の奥に広がるカルチャーに衝撃を受けたといいます。
片石さんにとって古着店は、服を購入するだけの場所ではなく、音楽や時代背景、人の価値観に触れられる「文化の入り口」でした。
この体験を通じて、洋服そのものだけでなく、自分が好きなカルチャーを仕事にしたいという思いが芽生えます。
高校時代に出会った古着文化が、後に「古着女子」というSNSメディアを生み、yutori創業へとつながっていきました。
テレビ朝日番組を紹介したTRILLの記事
片石貴展の経歴|「古着女子」からアパレル最年少上場へ
明治大学卒業後、片石貴展さんは株式会社アカツキに就職しました。
会社員として働きながら、2017年12月にInstagramアカウント「古着女子」を開設します。
「古着女子」は、SNS上の古着コーディネートを投稿者の許可を得て紹介するコミュニティーメディアです。アカウントは開設からわずか5カ月でフォロワー10万人を獲得しました。
当時、Instagramを中心に古着好きの若者を集め、そこから商品販売へつなげる手法は新鮮でした。大きな店舗や大量の広告を用意せず、SNS上にファンの集まる場所を先につくったことが成功の土台になったと考えられます。
片石さんは「古着女子」の手応えを受け、2018年4月、大学時代の友人2人と株式会社yutoriを設立しました。
創業時の資本金はわずか10万円。24歳のときでした。
創業当初は古着を中心に事業を展開していましたが、その後はオリジナルブランドへ軸足を移します。「9090(ナインティナインティ)」をはじめ、若者の感性を反映したブランドを次々と展開しました。
2020年7月にはZOZOグループの傘下に入り、資金面や事業運営面で協力関係を構築。
同年には、若い世代の才能を評価する「Forbes 30 UNDER 30 JAPAN」にも選出されています。
そして2023年12月27日、yutoriは東京証券取引所グロース市場へ上場しました。
片石さんは当時30歳。報道や本人へのインタビューでは、アパレル企業の経営者として史上最年少、創業から上場までの期間も業界最短と紹介されています。
24歳で創業してから約5年8カ月という異例のスピードでした。
yutoriの年商は142億円を突破
上場後もyutoriの成長は続いています。
2026年3月期の連結売上高は142億3,400万円で、前期比71.4%増となりました。
営業利益は10億8,400万円を記録し、売上高と営業利益はいずれも過去最高となっています。
したがって、片石さんを「年商142億円超の社長」と紹介する表現には、決算上の根拠があります。
ただし、142億円は片石さん個人の年収や資産額ではなく、yutoriグループ全体の年間売上高です。「年商142億円」と「本人の年収142億円」を混同しないよう注意が必要です。
yutoriは「9090」などの若者向けブランドに加え、小嶋陽菜さんが手がける「Her lip to」の運営会社をグループに迎え、コスメや韓国ブランド、キャラクターなどにも事業領域を広げています。
2027年3月期には、連結売上高185億円を見込んでいます。実現すれば、創業から10年を待たずに年商200億円が視野に入ることになります。
yutori公式・会社概要
FASHIONSNAP・2026年3月期決算
まとめ
今回は、株式会社yutoriの社長・片石貴展さんの学歴や高校時代、最年少上場までの経歴をご紹介しました。
片石さんは1993年に神奈川県で生まれ、公文国際学園中等部・高等部から明治大学商学部へ進学しています。
高校2年生までは成績が下から10番以内だったものの、受験戦略を立てて勉強へ集中。
センター試験で学年1位を取り、明治大学商学部に特待生として合格する大逆転を果たしました。
また、高校2年生のときに訪れた原宿の古着店で、洋服だけでなく音楽や時代背景を含めたカルチャーの面白さに目覚めています。
大学卒業後は株式会社アカツキに入社し、会社員をしながらInstagramの「古着女子」を開設。
5カ月でフォロワー10万人を集めたことをきっかけに、24歳でyutoriを創業しました。
2023年12月には、30歳で東証グロース市場への上場を実現。2026年3月期の連結売上高は142億3,400万円に達しています。
高校時代の成績だけを見れば、現在の姿を想像できなかったかもしれません。
しかし、好きな分野を見つける感性、限られた時間で勝ち筋を考える戦略性、周囲の才能を発掘する力が結びつき、現在の成功につながったのでしょう。
片石貴展さんとyutoriが、今後どこまで事業を成長させるのか注目が集まりそうです。
それでは、ありがとうございました!

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